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よくある漢方相談

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百日咳は、激しい咳が平均で2~3週間続く感染症で、乳児が感染すると重症化し、死亡することもあります。

予防

ワクチン接種が最も重要な予防策です。

乳幼児期の定期接種に加え、感染源となりやすい青年・成人への追加接種が、乳児を守るためにも推奨されています。

百日咳とワクチン・免疫

百日咳の治療は感染している細菌を根絶することにあり、カタル期の初期に抗菌薬を投与しない限り実質的に臨床症状を改善させるものではないとされています。

基本的な治癒は自身の免疫力に頼ることになります。

日本では生後2~3カ月ごろに定期接種でワクチンを接種されている方が多いですが、大人になった頃までにはその効果は完全に切れていると思います。

近年では訪日外国人の増加により日本では流行していない感染症が持ち込まれる可能性が高まっています。

この際にワクチンの追加接種を検討してもよいかもしれません。

ワクチンは病原体や毒素を体内に入れることで、抗体を作らせることです。

抗体というのは、病原体が侵入したときに異物と認識して攻撃したり、体外に排除したりする役割を担うたんぱく質です。

その病原体に対する抗体を作れるようになっていれば、いつ侵入してきても対処することができます。

ただし、ワクチンを接種しても免疫力が弱くなっている方などはうまく免疫が作られず、感染症を十分に防ぐことができないことがあります。

基礎的な免疫力をつけるためにキノコ類の製品を摂っておくことをお勧めします。

感染力

百日咳は非常に感染力が強い疾患で、予防接種を受けていない家族間の接触では約80~100%に、

また予防接種を受けている家族間においても約20%に感染します。

百日咳は世界的に分布しており、予防接種の普及にもかかわらず3~5年周期での流行を繰り返しています。

途上国においては、いまだ百日咳は乳児の罹患及び死亡の重要な原因です。

症状

風邪のような症状(カタル期)から始まり、次第に激しい咳の発作(発作期)へと移行します。

年齢によって症状は異なり、特に乳児では無呼吸発作や肺炎、脳症などの重篤な合併症を引き起こす危険があります。

一方、成人の百日咳は風邪や咳喘息と間違われやすく、見逃されやすいのが特徴です。

発熱がないことも多く、本人も気づかないまま周囲にうつしてしまう可能性があります。

診断と治療

診断は、鼻の奥の粘液を採取して行うPCR法が主流です。

治療にはマクロライド系の抗菌薬が使われますが、菌を排除することが目的で、咳の症状を劇的に改善する効果は限定的です。

咳の症状に対しては深海鮫の製品などをおすすめしています。

この記事を書いた人

薬剤師 大浦荘一

株式会社人間医学社 代表取締役

平成16年薬科大学卒業 平成17年薬剤師免許取得