コラーゲンでクッションを若返らせる
- 2025.07.16
- 膝・腰の痛み
大阪梅田の漢方薬局「人間医学社」阪急梅田駅より徒歩1分
CONSULTATION
曲げ伸ばしが大変、歩くとつらいなど膝の痛みは、中高年世代を悩ませる代表的なトラブルです。
骨と骨の間にある関節軟骨の50%はコラーゲンでできており、骨と骨がぶつからないようにクッションの役割をしています。
家にあるクッションも買ったばかりはふかふかですが、何年も使っているとぺちゃんこになってしまいます。
人間のクッションも同じです。
大切なことはクッションを若返らせてあげることです。
健全な状態の関節は、可動性があり、日常生活の中で受ける負荷に耐えらえる構造になっています。
変形性(膝)関節症では、関節軟骨が加齢などにより弾力性を失い、すり減って、関節に変形が生じ、動きが悪くなったり炎症や痛みを伴うようになったりします。
コラーゲンで軟骨細胞を保護することにより、関節軟骨の老化を遅らせることができ症状の緩和につながります。
関節といえば、グルコサミン・コンドロイチン硫酸・ヒアルロン酸というイメージがあります。
コラーゲンは関節軟骨の50%占めるのに対して、グルコサミンなどの量はとても少ないです。
体の中の成分はそれぞれが協力し合って働いているため、どれか一つを摂ればいいというわけではありません。
コラーゲンは体の土台ですので、まずは何よりコラーゲンを充分に補給することは大切です。
体を動かすためには骨や筋肉が必要です。
その骨と骨をつなぎ、関節を形作って安定させているのが靭帯で、関節の可動域を制限するのも靭帯です。
一方、骨と筋肉を繋いでいるのが腱です。
腱はバネのような働きをして、筋肉の働きを助けます。
骨と筋肉だけでは体は動きません。
靭帯と腱があるからこそ、体は安定して動くのです。
靭帯や腱は、強くて弾力性のある伸びにくい組織で、主成分はコラーゲンです。
靭帯や腱は、筋肉や骨などの組織と比べると、外からの無理な力がかからない限り傷みにくい組織です。
しかし、一旦ケガをすると治りにくい組織でもあります。
そのため、ケガの予防や改善のためには靭帯や腱をしなやかに保つことが大切です。
その役割を果たしてくれるのがコラーゲンです。
筋肉を包んでいる膜「筋膜」もコラーゲンからできています。
無理な姿勢や長時間の同じ姿勢、ケガにより筋肉の動きが悪くなると、筋膜によじれが生じてスムーズな動きが失われます。
筋膜は筋肉の力を腱に伝えて、スムーズな動きと弾力性を保持しています。
老化により筋肉が衰えてくると、筋膜の弾力性も失われてきます。
日々いい姿勢を意識しつつ、コラーゲンを摂取することは、気持ちよく動くために大切なことなのです。
コラーゲンには主に2種類あり、魚の皮やうろこから抽出したコラーゲンと、豚や牛の皮などから抽出したコラーゲンがあります。
生物の種類が違うとアミノ酸の組成も違います。
人間と相性が良いアミノ酸組成を持っているのが豚です。
体を構成しているコラーゲンは高分子です。
高分子コラーゲンを人工的に細かく切ったものが低分子コラーゲンです。
コラーゲンは体内で消化され、小さな分子に分解され吸収されます。
この時、高分子コラーゲンの場合、一部が分解されず高分子のまま吸収されることにより免疫力を高めます。
しかし低分子コラーゲンは体内で多くがアミノ酸まで分解されてしまうため、免疫力を高める力は高分子コラーゲンの方が高いと考えられます。
コラーゲンは人間と相性の良い豚の皮から抽出したもので、余計な加工をしていない自然に近い高分子のものがおすすめです。
株式会社人間医学社 代表取締役
平成16年薬科大学卒業 平成17年薬剤師免許取得