大阪梅田の漢方薬局「人間医学社」阪急梅田駅より徒歩1分

人間医学社

よくある漢方相談

CONSULTATION

変形性膝関節症

関節の仕組み

関節は骨と骨とが接するところで、その骨の切端はクッションの役割をする「軟骨」で覆われています。

関節全体は「関節包」という組織で取り囲まれています。

その内側には薄い「滑膜」があり、「関節液」を分泌しています。

関節液が潤滑油として働くことによって、関節は滑らかに動けるようにできています。

また関節液には軟骨に栄養を届ける働きもあります。

関節の軟骨がすり減り、関節に炎症や痛み腫れ、運動障害などを起こす病気が変形性関節症です。

なかでも加齢とともに増えてくるのが膝の関節症です。

膝の関節軟骨が減ってくると、骨と骨が直接ぶつかって擦れ合うようになります。

その結果、骨が硬くなったり、小さな骨折(微小骨折)が起こったりします。

体はこうした骨の異常を何とかしようとしますが、修復する作業が過剰に起こってしまい「骨棘」ができてしまいます。

これは文字通りトゲトゲしているので、痛みが出ます。

さらに悪化すると、体は軟骨の代わりに関節に関節液をためるようになります。

この液は不要なものではなく、ヒアルロン酸をはじめとした栄養素を含んでいます。

関節液がたまるのはクッション代わりですから、よほど支障があるとき以外は、病院などで水は抜かないほうがいいでしょう。

グルコサミン

変形性膝関節症や関節痛にはグルコサミンがよいといわれます。

これはブドウ糖とアミノ酸が結びついてできた物質で、軟骨の主成分であるプロテオグリカンの原料となります。

プロテオグリカンは軟骨内で水分を多量に含み、水分を蓄えたり出したりする役割をしています。

グルコサミンには軟骨芽細胞を刺激して、軟骨の生成を促す働きがあります。

そのため関節軟骨の老化の防止や損傷の改善に役立つと考えられています。

グルコサミンは体内で生成されていますが、年齢を積み重ねるにつれて生成する能力が低下してきます。

その結果、関節軟骨がすり減り痛みが出ます。

グルコサミンは食事からほとんど摂れない成分なので、サプリメントから摂ることがすすめられます。

グルコサミンは、エビやカニの甲羅から抽出したキチンを、塩酸や硫酸を使って加水分解してつくられます。

キチンを塩酸で加水分解したのがグルコサミン塩酸塩、硫酸で加水分解したのがグルコサミン硫酸塩です。

日本ではグルコサミン塩酸塩が使われることが多いのですが、欧米ではグルコサミン硫酸塩が主に使われており、こちらの方が臨床例が多くあります。

ひざの痛みには漢方薬が特効薬になることも

効き目の強い痛み止めをやたらと処方するのは、患者さんにとってよくありません。

そんな時、漢方薬をおすすめする場合もあります。

漢方薬は、自然の素材(生薬)を組み合わせてつくられているので、体にやさしいですし、体質改善につながることもあります。

漢方薬は、長くじっくり飲み続けてこそ効果が出ると思っている人も多いですが、そんなことはありません。

中には1~2回飲んで効果が出る人もいます。

ひざなどの関節痛や神経痛、こわばりがあり、冷え症で寒冷により増悪するような場合には体を温め関節の痛みを和らげる漢方処方があります。

気にある方はお気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

薬剤師 大浦荘一

株式会社人間医学社 代表取締役

平成16年薬科大学卒業 平成17年薬剤師免許取得