今回は、冬の養生法と腎臓の関係について述べてみたい。
漢方では、冬の3ヶ月を「閉蔵(へいぞう)」といい、万物が静かに沈み消極的になる時期で、すべてが収納され、貯蔵していく時期であるとされている。
体が冷える冬は、全身のエネルギーの源である「腎」が弱まりやすくなる。そのため、寒冷に耐えるために皮毛(皮膚とうぶ毛)は引き締まり、体外に熱を漏らさないよう、余計な代謝・活力の浪費を抑えて、「精気」(体の熱源的なもの)を温存することが、漢方では冬の養生法の基本であるとされている。
この自然の流れに逆らって、不摂生を重ねたり、過労が積み重なってエネルギーの貯蔵ができないでいると、免疫力が落ちて、風邪など引いて病気にかかりやすくなる。
漢方でいう「腎」は、西洋医学でいう腎臓の機能だけでなく、ホルモン系、泌尿生殖器系、免疫系などにも相当している。また水分の調整や聴覚、呼吸、頭脳活動、頭髪、ホルモン、生殖、骨や歯のカルシウム代謝、体を温める作用などの生理機能を支配するとされている。
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