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心筋梗塞、脳梗塞に気をつけましょう(上)人間医学社会長 大浦 純孝|月刊「人間医学」10月号より

2020年10月1日

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 グリーンランドに住むエスキモー人(イヌイット人)には、脳梗塞・心筋梗塞のような血管が詰まる病気が非常に少ないことで知られている。
 それはアザラシとかセイウチといった海獣類に属するものしか食べないことが影響しているのではないか、といわれていた(今は西洋化がすすんで、その限りではない)。
 伝統的なエスキモーの場合、その食生活は限定的なものしか食べないことから、その影響はかなりのものとなるはずである。つまり、EPAやDHAに富んだもので、それを摂ればトロンボキサンA3やプロスタグランジンI3といった生理活性物質ができることになる。
 〈図1〉からEPAを多く摂れば、血栓性抑制作用に働くであろうことは容易に類推される。
 ただ、これは若い時に限ったものであると思う。エスキモーは他の同い年の者と比べてみると、かなり老けてみえるのである。厳しい環境がそうさせているのかもしれないが、それ以上に老けてみえるのである。

   動脈硬化の原因は油と脂

 これを証明するかのような症例がある。真島康雄医師(真島消化器クリニック院長)によるもので「今も昔も、動脈硬化の原因は”油”と”脂”だった」と表現されているように、動脈硬化とは血管壁の内側に超微粒子の脂肪滴が染み込んで堆積した状態である、ということだ。
 60歳を過ぎてからも油を摂り続けていると、急激に動脈硬化が進んでしまう、といわれるように、エスキモー人の伝統的な食事は、まさにこのような状態なのである。
 ところで、今の医学では動脈硬化をどのように捉えられているのだろうか。
 高血圧や高血糖、加齢などによって血管の内皮細胞が傷つくと、血液中のLDLコレステロールが血管の内膜に入り込み、酸化LDLコレステロールに変化する。すると、酸化LDLコレステロールを処理するために、白血球の一種である「マクロファージ」(大食細胞)が集まってきて、この酸化LDLコレステロールをどんどん食べて泡沫細胞となって死滅する。
 その結果、血管の内膜に泡沫細胞の死骸やLDLコレステロールに含まれていたコレステロールや脂質が溜まっていく。こうして柔らかいコブ状に膨らんだ堆積物は「プラーク」といい、プラークが溜まった状態を「アテローム(粥状)動脈硬化」という。
 おおよそこのような解説とされている。

 ・・・・・(続きは10月号をお読み下さい)

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