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痛みは動いて治す(上)人間医学社会長 大浦純孝|月刊「人間医学」3月号より

2020年2月25日

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 腰や膝、肩、首など、年齢とともに関節の痛みに悩む人は増えている。それも数日で治まる短い痛みでなく、3ヵ月以上続くような長引く痛みである。こうした慢性的な痛みは体を動かさないと治らないということがわかってきた。
 腰部脊柱管狭窄症
 痛みで多いのは腰痛である。腰痛は日本人の4人に1人、約2800万人もの人が悩んでいる現代の国民病である。その中でも高齢者に多いのが「腰部脊柱管狭窄症」である。
 脊柱管は、脊柱の中を縦に貫いて通っている管で、その中に脊髄(脳からつながる太い神経の束)が収まっている。脊柱を構成する椎骨と椎骨の間には隙間(椎間孔)があり、そこから脊髄から分かれ出た31対の神経が左右に出ている。これがそれぞれ支配する筋肉や皮膚、臓器などに分布している。
 腰部脊柱管狭窄症による腰痛は、脊柱管が変形して狭くなり、椎間孔から出ている神経根が圧迫されて起こるとされている。腰を後ろに反ると痛みが増すのが特徴である。また下肢の痛みやしびれ、腰痛、残尿感、それに歩行中に足の痛みやしびれで歩行が困難となるが、しばらく休むと症状が軽減される間欠性跛行症状がある。
 ところが、ある程度の年齢以上の腰痛患者が腰のレントゲンやMRI(磁気共鳴画像)を撮れば、加齢の変化は必ず見つかるそうだ。まったく腰痛がない人がレントゲンやMRIを撮っても、50歳以上なら程度の差こそあれ、ほぼ全員に加齢変化があるという。
 そのため腰部脊柱管狭窄症と診断された人が別の病院では、変形性腰椎症と診断されたり、腰椎椎間板ヘルニアとか坐骨神経痛と診断されることがある。これはどのようなことを重点的にみて診断したかによって、4つの病名のどれかがつけられるようだ。
 医者によって診断や治療がまったく異なってはいけないということで、現在は「どこの医者へ行っても同じ診断がされ、同じ治療が受けられる」ように、ということを目的に整備されたそれぞれの診療ガイドラインがある。
 腰部脊柱管狭窄症診療ガイドラインでは、診断基準として、
①お尻から足に痛みとしびれがある。
②お尻から足の痛みとしびれは、立ったり歩いたりすることによって強くなり、前かがみや座ることでよくなる。
③腰痛だけなら腰部脊柱管狭窄症ではない。
④MRIで検査すると、脊柱管が狭くなっている、
 の4項目の全てに当てはまって、初めて腰部脊柱管狭窄症と診断される。
 腰部脊柱管狭窄症で腰が痛いと、ともすればしびれや痛みがひどくなりはしないかと恐怖心が頭をもたげ、歩かなくなりがちだ。しかし、歩かなくなったら、次第に足の筋肉が弱ってきて、本当に歩けなくなってしまう。
 腰部脊柱管狭窄症だけでなく、変形性腰椎症でも、腰椎椎間板ヘルニアにしても、座骨神経痛にしても歩くことが重要である、と述べるのは整形外科専門医の谷川浩隆先生だ。とても痛くて歩けないという場合でも、毎日少しずつ歩き続けることがとても役立つ、と谷川先生はアドバイスされている。
・・・・・(続きは3月号をお読み下さい)

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