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ダイエット|月刊「人間医学」8月号より

2016年7月25日

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 夏は肌を露出する機会が多く、それだけに若い女性たちはもちろんのこと、中年女性も若い男性も体型を気にする季節である。今話題の糖質制限ダイエットは急速な減量が魅力のようだが、急激な減量は恐らく脂肪ではなく、水が抜けているのだろう。日本人にとってはストレスの多いダイエットだけに、反動も大きいのではないだろうか。
 ダイエットの基本は食事と運動であるが、もう一つ自律神経が活発に機能しているかどうかが重要である、と述べるのは京都大学の森谷敏夫名誉教授だ。
 自律神経がしっかりと働いてくれてさえいれば、多少食べ過ぎても太ることはない。自然に「食べたくなくなる」から、という説明である。自律神経がしっかり働いていれば、食べ過ぎると白色脂肪細胞が大きく太ってくるが、満腹ホルモンであるレプチンが出て満腹感を感じるようになる。さらに交感神経が褐色脂肪細胞に働きかけ、脂肪の分解と燃焼を促進させるようにコントロールされているのである。
 しかし、自律神経の働きが弱くなると、それが機能しにくくなり、レプチンが働きかけてもその信号をキャッチできず、満腹感を感じることができなくなってしまうのである。
 アメリカのブレイ博士の「モナリザの仮説」によると「太っている人は交感神経の機能が低い」という。じっさい交感神経の働きをブロックする高血圧や心臓疾患に使う薬を服用していると、太りやすくなることが観察されている。
 習慣的にスポーツ、散歩、家事などで積極的に体を動かして頻繁に交感神経を刺激することが自律神経の働きをよくしてくれる。交感神経が働くとアドレナリンが分泌される。アドレナリンは脂肪分解酵素リパーゼに働きかけ中性脂肪を分解し、筋肉内で燃えてエネルギーとなるのである。
 精神的ストレスも交感神経を刺激するが、それは寝ても覚めてもつづくだけにメリハリのある刺激とはならず、自律神経そのものを弱めてしまう。
 自律神経の働きをよくするにはメリハリのある生活が大切で、昼はしっかりと働いたり運動をすることで交感神経を刺激し、夜はゆっくりと食事をしてグッスリと眠ることで副交感神経を刺激することだ。
 運動は苦手という人でも、日常的な何気ない動作によるカロリー消費をつづければ十分にダイエット効果が出る、と森谷教授は説明される。立ったり、座ったりを増やし、どんなに短い距離でも、ちょこまか動くクセをつけることを勧められている。このような日常的な何気ない動作によるカロリー消費は非運動性熱産生(NEAT)と呼ばれるが、そうした動作が極端に少なくなってきていることが現代人の肥満を招いているのであろう。

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