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舌 の 力|月刊「人間医学」8月号より

2018年7月25日

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 人間医学社ではかなり以前から口輪筋を鍛えて口呼吸にならないように提案してきた。その一環として“あいうべ体操”をすすめてきたが、どうもそれだけでは舌をしっかりと使えるようにならないのではないかと思うようになってきた。
 そのように感じ始めたのは、声のプロである篠原さなえさんの著書で、舌の筋力を伸ばすことの大切さを知ったからだ。
 篠原さんは“舌力”と名づけられているが、舌の筋力不足というものに着目されているのである。
 さて、最近のテレビをみていると、バラエティー番組や情報番組などで滑舌がどうのこうのというコメントが多くなっているような気がする。「あの人は滑舌が悪いわね!」「あなたは滑舌がとってもいい!」といった発言があり、そのことをめぐって番組の中で盛りあがっている場面を視聴することがある。
 一般に高齢になると滑舌が悪くなるので、一種の老化現象の一つかと考えていたが、篠原さんは高齢になっても努力すれば改善できると強調されている。 
 最近の若い人達を観察していると、口をポカンと開けている人が多いように感じられる。親がしっかりと注意していないこともあるだろうが、見た目にも気になる。口呼吸を防ぐうえでも、口は閉じなければならないものである。
 口はポカンと開いてはいないが、低位舌になっている人もたくさんいる、と篠原さんは指摘されている。それがなぜ問題になるのかというと、舌が下がった状態の低位舌の人、つまり舌を上顎にしっかりとつけられない人は、舌を完璧にコントロールすることができず、自由に動かせなくなるので滑舌が悪くなるからである。
 舌というのは本来、口を閉じている時は先端は上の歯の裏あたりにつき、そのまま喉のすぐ近くまで全体がベタッと上顎についているのが正しい状態とされている。ところが舌の筋力がない人は、口を閉じた時でも舌の先端は下の歯につき、その後ろは下顎に下がってきている状態になる。これが低位舌だ。これを放置していると表情筋、口唇筋が弱くなり、その結果、滑舌も悪くぼんやりした声になってしまう、と篠原さんは説明されている。
 舌を鍛えて、舌の後ろまでしっかり上顎に持ち上げる筋力がつくと、口と舌をきゅっと縮ませることができて、喉から上がってきた呼気を勢いよく口の外に出すことができる。すると、ハキハキしたよく通る声になる。当然、口周りにも筋力がつき、キリッとしたシャープな顔になるということだ。
 舌の力、恐るべしである。
   
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