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中之条研究|月刊「人間医学」1月号より(年頭の辞)

2017年12月25日

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 群馬県中之条町での十数年間にわたる全住民約5000人を対象とした研究は「中之条研究」として知られている。それは身体活動、それも歩行と病気予防の関係について実施されたものである。
 身体活動計(歩数と速歩き時間を計測)を500人に携帯してもらい、一日24時間、一年365日の身体活動状況をモニターしたのだ。そこで明らかになったのは、年間を通して平均一日8000歩、中強度の運動(早歩き)が20分のパターンの人がいちばん、病気の予防効果が高かったのである。
 ちなみに、ドコモ・ヘルスケア株式会社が2016年に公表したウェアラブル活動計による歩行データの調査では、一日の総歩行数が8000歩、早歩き割合が上昇していた(約3割を占めていた)人が年収が高いことが明らかになった。
 それは長尾クリニックの長尾和宏院長が紹介されているもので、年収が高い人ほど歩行速度は速かったそうだ。
 年収が高い人ほど歩行速度が速く、歩行数に占める「早歩き」の割合が上昇していたのである。
 お金が無いのは今の世の中では大変だが、かといって年収が高ければ高いほど幸せかというと、そうでもないことはなんとなく分かるような気がする。
 長尾クリニックの患者さんのなかには「生活保護基準相当」で暮らす人もおられる。月に3万〜4万円の生活費でもニコニコ幸せそうにしている方は山ほどいるが、その人たちには一つの共通点があることを長尾院長は指摘されている。
 それは普段よく歩いていて、これまでもきちんと歩いてきた人たちである、というのだ。
 歩くことは脳内の血流が良くなり、神経伝達物質のバランスがとれることが大きい。とくにセロトニンの働きが大きいようだ。「もっともっと」と興奮するドーパミン脳を鎮め、「失敗するのが怖い、不安だ」というノルアドレナリン脳を安心させる働きがあるからだろう。
 長尾院長は「心がしんどいときほど“休む”よりも“歩く”ことを意識して欲しい」とアドバイスされているが、自分自身の経験からもそう思う。そればかりか、体がしんどいときにも、休むよりも歩くほうが楽になることが多いのである。
 長尾院長は、バランスのとれたセロトニン顔が社会的信用と幸せを呼ぶといわれている。脳内ホルモンのバランスがとれていることは表情にも表われていて、おおらかで自然体の雰囲気が伝わってくる。それがセロトニン顔というわけだ。それをもたらすべく大股で、まっすぐ前を向いて力強く歩くことを心掛けよう。

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