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女性ホルモン|月刊「人間医学」5月号より

2017年4月25日

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 女性ホルモンといえば一般的にはエストロゲンを思い浮かべる人が多い。かく言う私も、エストロゲンを中心に女性ホルモンの話をしていたところがある。
 というのも、我国ではエストロゲン(卵胞ホルモン)とともに大切なもう一つの女性ホルモンであるプロゲステロン(黄体ホルモン)があまり重視されていないところがあるからだ。
 だが実際はエストロゲンは非常に強力なホルモンだから、薬の副作用のように、からだに良い効果だけでなく、悪い影響を与えてしまうことも多い、と述べるのは平野敦之医師だ。
 エストロゲンによって引き起こされる悪い影響は意外に多く、子宮内膜ガンや乳ガンのリスクを高める、甲状腺ホルモンの機能を妨害する、血管の質を落とす、血栓をできやすくする、体脂肪を増加させる、塩分や水分を体内にため込む、血糖値のコントロールを弱める、自己免疫疾患の引き金になる、不安感を増す、頭痛を起こす、といったことがあるようだ。
 なんだか、女性ホルモンがもっているイメージとは正反対のような悪影響の数々だ。
 このような悪影響が出るのはエストロゲンがプロゲステロンよりも多い状態がつづくと(エストロゲン優勢状態と呼ばれる)起こりやすくなる、と平野医師は説明されている。
 普通、若く健康な女性はエストロゲンもプロゲステロンも十分に分泌されていて、しかも、お互いにちょうどいいバランスを保っている。
 ところが加齢にともなって、どちらのホルモンも分泌量が減ってくる。問題はプロゲステロンがたくさん減ってしまい、それに比べエストロゲンの減り方が少ない場合だ。
 ところで、出産している人に乳ガン、子宮ガンが少ないのは、妊娠している間はプロゲステロンが高い値がつづくので、妊娠・出産の回数が多いほど、一生のうち体内のプロゲステロン高値の期間が長くなることがその理由とされている。どういうことかというと、妊娠・出産の経験がなければエストロゲン優勢状態の期間が長くなる。エストロゲンには細胞の増殖を促す力があり、プロゲステロンにはそれを抑える力があるからだ。
 ところが、中高年女性の多くはエストロゲン優勢状態に陥っているので、そこにエストロゲン補充治療を行なうと、さらに体調が悪くなるから注意が必要だ。 
 ストレスは抗ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を増やすが、それはプロゲステロンの作用が抑えられることとなる。結果、エストロゲン優勢状態になりやすくPMS(月経前症候群)や更年期障害を悪化させやすいと考えられている。
 過剰なエストロゲンを減らす一つの方法は、食物繊維をしっかり摂ってエストロゲンを吸着、排泄させることだ。
 
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