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酸素とガン|月刊「人間医学」4月号より

2017年3月25日

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 水素水、水素カプセル、高濃度水素水……、水素に関連した食品がブームのようである。
 しかし、つい最近も消費者庁が「水素水でダイエット効果」を謳っていた三社に景品表示法違反に当たるとして、再発防止と消費者への周知を求める措置命令を出した。合理的根拠が無いと判断されたからである。合理的根拠があろうとなかろうと、ブームに便乗した商品はよく売れるようである。
 水素の効能は今一つよく分からないが、それにくらべ一時期流行った酸素には明らかな効果がある。
 ガン細胞ができる背景には酸素不足がある。細胞内のエネルギー産生器官であるミトコンドリアがブドウ糖からの燃料を得られなくなって嫌気性解糖を亢進させるからだ。
 炭水化物を食べると、消化・分解されてブドウ糖になり、このブドウ糖が発酵過程を経てピルビン酸になる。その過程は細胞質で無酸素状態で行なわれる。こうした嫌気性解糖によってもエネルギーはつくられるが、その効率は非常に悪い。
 ところが、ピルビン酸がミトコンドリアに運び込まれてアセチルCoAとなり、クエン酸回路、そして電子伝達系を経てつくられるエネルギー量は、嫌気性解糖で得られる量より十九倍も多くつくられる。ただし、ピルビン酸がミトコンドリアに入るには酸素が充分に供給され、細胞内がアルカリ性に保たれていることが条件となるのである。
 我々の体の約60%は水分である。その水分が酸性に傾くと酸素が薄くなってしまう。酸素はアルカリ性でないとほとんど溶けないとされているからだ。そういった意味でも、梅肉エキスなどでアルカリ性を保つことはガンを予防するうえでとても大切であると思う。低酸素環境でも生き延びられるのはガン細胞だけと考えられているからだ。
 酸素は呼吸によって体に取り込まれるが、呼吸の仕方によって取り込む量が変わる。現代人の多くは、仕事や勉強などのストレスや緊張状態で呼吸を無意識に止めている時間が多かったり、呼吸が浅くなる傾向があって、多くの人が酸欠状態に陥っているのではないだろうか。
 こうして酸素不足が生じると、ピルビン酸がミトコンドリアに入れなくなる。そうなると細胞は嫌気性解糖でエネルギーをつくろうと、必死になってブドウ糖を発酵させて補おうとする。だが、これにはどうしたって無理がある。しまいには統制がとれなくなって細胞が狂いだし、ガン細胞を発生・増加させてしまうことが指摘されている。
 酸素不足はガンの発生・増加にとどまらず、あらゆる生活習慣病をもたらすのである。その理由は、エネルギー不足をもたらすからだ。
 
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