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骨と體|月刊「人間医学」12月号より

2016年11月25日

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 動物には骨がある。「骨のある男」とか「この男はなかなか骨がある」といった表現からうかがえることは、しっかりしている、あるいは責任感がある、我慢強い、一本筋が通っているといった意味で使われているのであろう。
 また「骨が折れる」という表現もある。これなどは労力を要する、困難であるといった意味で使われる。
 このような表現は骨に対して“支えるもの”としての一面だけに着目している。しかし、骨は“支える”という働き以外に“保護する”“運動する”といった働きもある。
 心臓や肺など重要な臓器が骨に守られていなかったら、ちょっとした打撲でも臓器は損傷してしまうことになる。
 運動はどうだろうか。そもそも生物はフニャフニャだとうまく動けないのである。「ところが生物の中には硬い部分を発明して、それを使って活発に動けるようになったものがいた。それが動物だ」(更科功著『爆発的進化論』新潮社より)。
 その硬い部分こそが骨なのである。速く走るためには筋肉で骨格を動かすことが必要とされるからだ。骨で体を支え、その骨を筋の収縮力で引っ張って動かす。筋肉を動かすために必要なエネルギーは血液によって運ばれる。筋肉を動かした結果うまれる二酸化炭素や老廃物もまた血液によって肺や肝臓、腎臓などに運ばれ、やがては体の外に排出される。筋を収縮させる指令を出す役目は神経系が担っている。 
 それにひきかえ植物は動く必要がないから骨格がない。筋肉もない。筋肉もないから、指令を出す神経系も必要ないことになる。
 植物には上下はあるにしても前後がない。それは口がないからともいえる。
 動物はじっとして口中に自然と入ってくるものだけをあてにすることはできない。そのためエサに向かって動いて口中にエサを入れることになる。だが、その場合、口が前にあるほうがエサがすぐに食べられる。こうして前からエサを摂取して、後ろから出すシステムができあがる。
 動物はエサを食べなければ生きていけない。そのためにはエサを求めて動かなければならない。動くためには筋肉と骨・関節をうまく使わなければならない。うまく使うためには神経系が発達してくる。
 動物にとって骨は生きるためになくてはならないものである。動かなければエサにありつけないからだ。
 体はかつて「體」と表わされていた。骨の大切さを昔の人はよく分かっていたのである。体づくりは骨づくりでもあるのだ。
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