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月刊誌「人間医学」ピックアップ記事

健 康 寿 命|月刊「人間医学」12月号より

2018年11月25日

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 100歳以上の人の約9割は女性だ。
 100歳以上の人たちで、今なお活躍されている方たちのことを紹介した本がある。そこには男女ともに紹介されているが、それぞれにとてもユニークで、しかも、これからの人生を送るうえで示唆に富む話がたっぷりとある。
 フォトジャーナリストの笹本恒子さんは104歳。そのライフワークは、自分の道を極めた人や一隅を照らす人に光を当てること。その人をフィルムに収めるためにはどこへだって行く。96歳でニューヨーク、98歳でパリへ飛んだ。
 画家の入江一子さんは101歳。90歳を目前に腰椎を圧迫骨折、寝たきりになるまいとリハビリに励み、家族の支えもあって自立した生活をとり戻す。その後、絵の製作に復帰した入江さんはニューヨークで個展を開き、大成功をおさめた。しかし、後ろは振り返らない。キャンバスに向かったら、もう次の目標に向かう。体力の衰えがつのり、足腰の痛みもあるが、ただ描きたいと思う精神が支えてくれる。家族、スタッフの助けを借りて、1人で暮らし、寸暇を惜しんでキャンバスに向かう日々だ。
 人生100年時代を迎えるに当たって、50歳までを第1の人生、50歳からは第2の人生と位置づける考えがある。
 武田邦彦・中部大学教授は、男女ともに50歳で生物としての人間が終わる、と説明される。次の世代をつくるという生物にとっての最大のイベントはほぼ終了するという意味だ。では、50歳からの第2の人生はどうあるべきなのか。
 人間は大脳に支配される動物だから、毎日のように自分を老人、高齢者と思っていると、大脳から体の各部分にその指令が行って、本当に第2の人生は老後になってしまう。「年のせい」「自分も年を取ったから」といったつぶやきが、そもそも老化を促進させている。自分で自分に暗示をかけて老化していくということだろう。周囲もそういう態度で臨むし、新聞もテレビも雑誌なども繰り返し老化現象について特集を組み、老化を早める方向に意識を持っていく、と述べている。
 ところで、平均寿命から日常的・継続的な医療・介護に依存して生きる期間を除いた期間が健康寿命とされている。
 マスコミは一方で老化現象を意識下に植えつづけながら、他方で健康寿命を延ばさなければ、医療費や介護費の増加による家計へのさらなる影響も懸念される、と不安を煽る。
 健康寿命を延ばしたいと思うのは誰しも同じであろう。第2の人生を病の床に伏して送りたくはないはずだ。第2の人生は第1の人生とは違う生き方、考え方が必要であると思う。第1の人生の延長とは違うものがあるはずだ。
 
  
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