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健康管理|月刊「人間医学」5月号より

2018年4月25日

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 アメリカの人口は約3億5000万人、そのうち5000万人近くが健康保険に入っていないという。7人に1人の無保険の人たちは健康にものすごく関心がある。病気になっても病院にかかれないからだ。
 では、保険に入っている人はどうなのか。丁宗鐵先生の話では、アメリカの保険料は種類によっても違うが、平均すると5年に一回ぐらい保険の更新がある。それもプライベート保険なので、カゼ引きとか腹痛とか二日酔いといった、つまらないことで病院に頻繁に行っている人は5年後に保険料が上がってしまう。それに対し、ぜんぜん病院に行かなかった人は据え置きだそうだ。つまり健康に関心がない人は、自分で自分のクビを絞めることになるのである。
 こうした事情からアメリカ全体が保険の無い人も、ある人も、みんな健康維持に関心を持ち始めている。そのほうが安上がりなんです、と丁先生は説明されている。
 今ではアメリカが江戸時代の日本人が大事にしていた「摂養」という考えをとり入れてきているんじゃないか、とも述べられている。
 「摂養」とは日常の摂生、養生、保養を合わせた考え方だ。保健衛生とか医療とか、生活習慣とか、病気になった場合にどうしたらいいのかということまで、日常的に非常に気を配ることである。
 では、日本の現状はどうか。保険体制が立ちいかなくなるのは目にみえている。あと5年もすればガン治療は劇的に変わるんじゃないかといわれている免疫チェックポイント阻害剤にしても、年間、何千万円とかかかるようで、それもずっと続けなければならないとされているから、とてもじゃないが経済的に無理な話だ。今、日本の国家予算が96兆円、そのうち41・5兆円が医療費になっている。さらに少子高齢化がすすむわけだから、病院の制度は変わっていかないと国家は破産してしまう。
 このような状況にあっては、丁先生が言われるように、摂養みたいな考え方が大事になってきて、いかにして病院にかからないようにするか、病気になる前に自己治療するかということが注目されるようになってくる。
 情報が限られ、医療の水準も低く、選択肢も限られていた江戸時代は、そのハンディをのりこえる智恵があったのだろう。
 自前でできることは自分で努力するという発想はセルフメディケーションとして知られるようになった。WHO(世界保健機関)ではセルフメディケーションを「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義している。健康管理を医師に丸投げする時代はもう終わったのである。 

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