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水素水|月刊「人間医学」2月号より

2018年1月25日

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 水素は宇宙にもっとも多く存在する元素であり、人体の四大元素CHON(炭素・水素・酸素・窒素)の一つでもある。酸素と結びつくと水ができるので、水のもと、という意味で水素と命名されたという。
 この水素が水に溶けたものを“水素水”と呼んで、サプリメントの一つとして市販されている。
 奥田昌子博士が書かれたものの中に水素水のことについて触れられていた部分がある。曰く、市販の”水素水”はマーケティング用語というべきもので、正式な定義はない、とあった。
 たとえば酵素ドリンクといわれるものも、大部分のものはほとんど酵素は入っていないという実態とよく似たことなのであろう。
 じっさい、水に溶けている水素の濃度は製品によってバラバラで、なかには全く入っていないものもあるようだ。きちんと表示している製品もあるにはあるが、それは製造したときの濃度であり、いざ飲むときにどれくらい水素が入っているのか、また、そのうちどれだけ吸収されるかは全く不明なのである。
 水素水生成器で作った水素水も、コップに移しかえると一時間で水素濃度が半分になったことが記されている。
 そもそも水素はとても爆発しやすいので、化学実験では慎重に扱う必要がある物質とされている。こんな取扱いに注意が必要な水素が入った水素水がどうしてサプリメントの一つとして販売されているのかといえば、それは水素が製品には極わずかしか入っていないから、と奥田博士は説明されている。
 国民生活センターは水素水を飲むことでどんな効果が期待できるのか、メーカーに対する聞き取り調査を行なった。その中でもっとも多かった回答は、なんと、「水分補給」だった。奥田博士もこれにはびっくりというか、唖然とされたようだ。
 水素はわざわざ水素水を飲まなくても、お米を食べても、牛乳を飲んでも、水素水よりもずっとたくさんの水素が出ていることが確認されている。
 非常に吸収が悪い糖質(FODMAP)は、小腸での吸収が悪いため、大腸にまで到達し、腸内細菌のエサとなる。すると、大腸内で異常な発酵を起こし、過剰なガス、すなわち水素が発生する。こうして腸内で異常発酵を起こし、過剰な水素ガスが発生すると腸の働きが不調になるわけである。
 水素水を飲んだからといって腸の不調をきたすわけではないが、かといって健康効果が優れているともいえない。あくまでもマーケティング用語だと考えるべきだろう。
  
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