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人工甘味料|月刊「人間医学」7月号より

2017年6月25日

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 カロリーゼロを謳った商品が目につくようになってから久しい。
 どうしてそこまでカロリーを気にするのか理解できないし、どうも、こういった商品につけられたキャッチコピーからして怪しい気がしてならなかった。
 そんな思いでいたところ、面白い記事をみつけた。それは東京大学薬学部の池谷裕二教授が書かれていた記事だ。
 砂糖の代わりに用いられるスクラロースやアスパルテームといった人工甘味料は、人間にとってエネルギーとして効果的に活用できないことから、ダイエットを気にする人たちに好まれている。
 エネルギーとして利用できないが、甘さは砂糖の数百倍もある。これは人工甘味料というのは人間の舌の甘味センサーにフィットするように設計されているからだ。
 ところが、一部の調査では人工甘味料に切り替えても体重が減らないどころか、かえって糖尿病やメタボリック症候群になってしまうケースが報告されるようになったそうである。
 どうしてそのような結果を招くのかについて、様々な研究がなされたのだが、そこで一つ出てきた研究が紹介されている。
 ワイツマン科学研究所(イスラエル)のエリナブ博士らによるもので、マウスに人工甘味料を投与したところ、11週間後には少量のブドウ糖でも血糖値が上昇しやすい体質になったのである。つまり人工甘味料によって、ブドウ糖摂取に対して血糖値が敏感に反応するようになったということだ。エリナブ博士らは研究をすすめ、このブドウ糖不耐という現象が抗生物質で治ることを発見された、と池谷教授は紹介されている。
 抗生物質で治るということは腸内細菌がブドウ糖不耐に関係していると予想される。そこで、人工甘味料を与えたマウスの腸内細菌を健康なマウスに移植したところ、人工甘味料を摂取していないにも拘らずブドウ糖不耐になったのである。
 じっさい、人工甘味料を日頃から摂取している人では腸内に棲息する細菌が変化していることが確認されている。しかも、わずか7日間、人工甘味料を摂りつづけただけで半数以上の人で血糖値が上昇したと報告されている。
 腸は食物が入ってきたことや吸収されることを即座に感じとり、インクレチンというホルモンを分泌する。それは膵臓に働きかけてインスリンの分泌を促し、逆にグルカゴン(血糖を上げるホルモン)の分泌を減らし、脳に作用して満腹感を高め、胃に働きかけて胃の動きの速さを落とすのである。
 人工甘味料には思わぬ落とし穴があったのだ。
 
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